リノベーションとリフォームの違いはどんなところ？詳しく解説

リノベーションとは

リノベーションは、英語ではRenovationのつづりで、「刷新、修復、修理」という意味です。建築用語としてリノベーションは、比較的大がかりな改修を実施し、最新の機能や価値を付加させる場合を指しています。そのため、基本的にリノベーションする前よりも住環境が向上するでしょう。

昭和時代に建てられ時間が経過した建造物を、外観はほとんどそのまま残し、最新の住宅設備を備え、現代の生活様式に合うように変えることがリノベーションに該当します。

リフォームとは

リフォームは改善、改良のイメージで使われています。リフォームは以前から建築業界で使われていた用語です。ちなみに、リフォームの英語はReformで、「改良、改善、刷新、改革」という意味があります。

建設業界で使われる場合は「時間の経過で老朽化した部分や、家屋物全体を新築当時の建物の状態に回復させる」ケースや、「キッチンや浴室をより使いやすいように改善・改良する」ときも、リフォームといわれます。また、賃貸物件を退去した際に、原状回復する際もリフォームと呼ぶのです。

希望エリアで物件が求めやすい

ぜひとも住居を求めたいエリアがあるのに、その地域は新築物件が高額すぎて、購入が難しいことがあります。しかし、同じエリアで中古物件が多く出回っていることがあり、その物件をリノベーションすることで快適に住めることもあるのです。希望する地域で物件を見つけ出したうえでリノベーションすれば、比較的容易に希望地域に住めるでしょう。

新築物件よりも安い費用で求められる

中古住宅をリノベーションして求める場合は、新築物件の購入に比べると費用を抑えられるケースが大部分です。とくに、都市部では地価が上昇中であるため、必然的に新築は高くなるでしょう。予算を抑えて住居を購入したい方におすすめできるのがリノベーション物件です。

希望する間取りや内装にできる

リノベーションは中古物件を購入し、キッチンや浴室にトイレなどを最新に改築し、間取りも壁も内装も自分が望む住居にすることが可能です。リノベーションでは、オーダーメイドの住環境が作り出せます。

すぐに住めないことも

ここからはリノベーションでまれに起こるデメリットです。中古住宅を購入し、そこからリノベーションをすると、購入後からリノベーションの打ち合わせを繰り返し工事の計画を立てるので、工事が終了し住めるまでに時間が必要になることがあります。

また、自分が希望するリノベーションができる中古物件が見つからない場合は、物件探しに時間がかかり、実際に入居できるまで長期化することもあります。

計画外の費用がかかることも

リノベーションは事前に打ち合わせを繰り返し、改築する内容や工事計画を立て、費用まで決めます。工事を始め解体してみると、壁の内部や床下などに思いがけない瑕疵が発見されることがあり、予想外の補修費用が必要となることもあります。

住み慣れた家のまま改修できる

リフォームはキッチンや浴室やトイレなど、家の不備を感じる一部分を改修することが多く、住み慣れた家が大きく変わることがなく、愛着がある住み慣れた家のままの状態が維持できます。

工事期間が短くコストも抑えられる

リフォームは大々的な改修でなく部分的な改修工事であり、期間が短く、費用もリノベーションに比べるとコストが抑えられます。

一般的にリノベーション工事は、期間が早いものは1日から2日で終わり、人件費が抑えられ全体的なコストも少なくなります。

歴史の重さを残すことができる

長く住み慣れた家では、柱1つ、壁1枚に思い出があります。また、これから先何十年も使える建材なども残っています。リノベーションに比べ、リフォームでは現存する家の柱や壁を極力残すことが多く、家族の歴史もそのまま大切にし、残ることが多くなるでしょう。

大掛かりな改修工事ができない

ここからはリフォームのデメリットです。リフォームは家の一部分を改修するのに向いていますが、部屋の増築など大がかりな改修工事には向いていません。間取り変更や壁の取り壊しなどは、基本的にリノベーションの範疇になります。

希望するリフォームができないことも

リフォームは既存の家の構造をほとんど残したまま行うので、発注者の希望が100%叶わないこともあります。使用可能な工法や、既存の間取りの制約に耐震面の問題もあり、それぞれの物件固有の構造によって、リフォームの範囲が決まることもあります。

予想以上に費用がかさむことも

改修する家の劣化が予想以上に進んでいると、リフォームする際に、土台や柱を補修する必要があります。そうなると、キッチンやトイレなどリフォームしたい部分の改修費用に、基礎部分の補修コストもかかり費用がかさむことがあります。